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新型コロナウイルスについて

NEWS

私の友人の医師のコメントです

保護者の方向け 新型コロナウイルスについてこれまでに分かっていること

2020
33日 文責 オクノクリニック 奥野祐次

①    新型コロナウイルスはインフルエンザよりも危険か?
インフルエンザよりも明らかに危険性が高いということは間違いないです。(特に成人において)

メディアなどで、「インフルエンザと危険性は変わらない」とか「恐れないでいい」などと発言している人がいるかもしれませんが、現時点では明らかに危険性は高いと言わざるをえません。

死亡率が高いということもありますが、コロナによる肺炎に注意が必要です。
感染すると入院が必要なほどの比較的重い肺炎に陥る可能性が2割とされており、日本国内でも若い人も含めてすでに重篤な肺炎を起こしています。

また、いったん検査で陰性になっても、退院してから再度陽性になる人が14%との広東省からの報告が正しいとすると、「いつになったら自宅待機を解除していいのか」が不明という点も、このウイルスの社会的な影響が今後大きくなる可能性がある点です。

上記のことから、コロナウイルスは「大したことない」と考えている人もいるかもしれませんが、一度感染したときの影響は決して小さいとは言えません。効果的な薬もあり、社会復帰の同意がきちんとできているインフルエンザとは全く別のものとしてとらえることが現在は適切だと思われます。

感染を防ぐには?

ウイルスの気道感染には、上気道感染(鼻やのどの感染)と下気道感染(気管支や肺での感染)の二つがあります。

上気道感染では、鼻の粘膜やのどからウイルスがたくさん検出されます。
私たちに馴染みのあるインフルエンザウイルスは上気道感染して高熱がでます。そして容易に多くの人に伝搬します。感染者が満員電車にひとたび乗れば、少なくとも数名は感染する可能性が高く、またオフィスで勤務すると同僚が感染したりすることはざらです。インフルエンザの感染は多い年で年間に1500万人から2000万人です(2018年の日本国内のデータ)。

もしも新型コロナウイルスが、インフルエンザウイルスと同様に広がるとしたら、東京や大阪で今とは比較にならないくらい爆発的に増えたはずです。そしてとっくに万単位の感染が起きていてもおかしくありません。

ところが、現実ではそうなっていません。

これまでに新型コロナウイルスの感染が判明した人が、有症状の時期に電車や新幹線で移動したり、オフィスで勤務したりしていますが、そこから大規模な感染拡大が起きた形跡がありません。

では全く感染しないかというとそうではなく、特殊な環境では、確実に広まることを示しています。非常に局所的な感染が生じており、この2面性が謎の一つとなっています。

これまでの報道された内容や傾向からは、
「閉鎖された屋内の空間で、多くの人が、大きな声を出したり、運動をしたりして肺活量の高い行動をたくさんすると、大規模な感染拡大を起こす可能性がある」と強く考えられます。

上気道感染(鼻やのど)か下気道感染(肺)かで言うと、今回のコロナウイルスでは「下気道感染を起こす」ことは間違いありません。

コロナウイルスの広がりを見ると、ウイルスを含んだ空気を感染者が吐き出し、それを他者が大量に吸い込む状況で初めて重篤な下気道感染が成立している可能性があります。

冬の屋形船では、1-2時間は締め切った空間でカラオケをして大声で話していたでしょうし、韓国の宗教施設でも閉鎖空間のなかで多くの人が長時間、大きな声を出していた可能性があります。また愛知ではジム施設で感染拡大が確認されていますが、ある程度呼吸数が上がる運動を室内空間でしたことや、1-2時間は空間を共有したことで、感染拡大が起きたと考えられます。大阪のライブハウスでも感染が確認されました。
また、千葉県市川市の屋内スポーツ施設での感染も報告されています。

これらの「大規模感染」の特徴は、やはり閉鎖空間で多くの人が、肺活量の高めの行動をとったということになると思います。

もちろん、そのような多人数の施設による大規模感染だけでなく、当然ながら小規模な感染も多数生じています。

個人的に食事に行って至近距離で大きな声で長時間話したり、家族内での感染も多数確認されています。やはり野外ではなく屋内で、かつ長時間(1時間以上)、至近距離で接する、または大きな肺活量の生じる行為をする、大声で話す、ことがリスクとして最も高いと推測されます。

感染者が肺活量の大きな運動をすると、ウイルス量が比較的大量に出てきて、かつ周りの人が吸い込むウイルス量も大きくなり、下気道での重めの感染が成立する、という特殊な状況であることが推測されます。

そうなると、感染予防として手洗いやうがいも重要ですが、上記のような危険な状況に身を置かないことが重要です。

自分が吸っている空気が閉鎖された空間で大勢の人が吐き出していないか、他者と長時間空気を共有していないか、という観点も重要です。

上記の観点から、実際に危険な行動、安全な行動は?

レジャー関係

ぎゅうぎゅう詰めの室内ライブハウス、大人数でのカラオケボックス、人の多い室内運動施設などは最高レベルに危険だと言えます。

同じ室内でも、クラシックのコンサートや映画館は、ほとんどの人は声を出さないので、ライブハウスよりはリスクは低いと言えますが、2時間ほど同じ空間にいることになるので控えたほうがいいでしょう。

これに対して、ゴルフやテニス、釣りなどの野外活動は、危険性はかなり低いです(ただし現地集合現地解散をした場合です。車でたくさんおしゃべりしながら往復をともに過ごしたとしたら、車内の時間が危険な接触にあたります)

美術館は、みなさん静かで、鑑賞時間もそれほど長くないので危険性は低いです。

子供を公園で遊ばせるのもリスクは低いです。
逆に、子供同士が友達の家に集まって大声で盛り上がりながらゲームをするのは控えましょう。

飲食関係

牛丼屋やラーメン屋で短い時間に黙々と食べる行為では感染リスクはかなり低いです。

スタバでの店員との短いやり取りでも感染拡大はしないです。ただしそのあとに店内でマスクを外して友人とだらだらと話をしていると、感染の可能性があります。

ファミレスで、対面して至近距離で大声を出し、長い時間過ごすのはやめましょう。

個室での会食、ディナーは危険です。時間が長くなりますし、至近距離で大声で話すと感染リスクが増します。

移動関係

満員電車は、皆さんが想像するよりは危険性は低いと考えます。ここがインフルとは異なる点でしょう。一定時間ごとにドアが開くため、換気がされていることと、日本人がほとんど車内で話さないことが、満員電車でのリスクを低いものにしていると予想しています。

もしも満員電車で容易に感染するウイルスだとしたら、現在までに出どころ不明の感染が少なくとも数千人規模で生じて、それに伴い、重症者ももっと多く出ているだろうと考えられます。

現実にはそうなっていないので、ものすごく不安になる必要はなく、リスクは低めなのだと考えるほうが妥当です。
もちろんリスクはゼロとは言いません。咳をしている人が近くにいたら、次の駅で車両を変えたほうがいいです。

タクシー
乗車したらすぐに換気をしましょう。短い距離でしたら、仮に運転手が感染していたとしてもリスクは低いです。

バス
やはり可能なら換気をして、長時間でなければ不安になることはないと思います。
夜行バスはリスク高めです。時間が長いのでやめましょう。バスツアーは危険です。バスの中で大声で話したりカラオケなどしたりすると最悪です。参加しないでください。

新幹線
新幹線は気密性が高く、換気能力はそこまで高いとは言えないようです。当然ながら定められた換気能力は保っているようですが。
感染者が乗車していて、近くで大声で話していたり、咳をしている人がいたらあまり近くにいない方が良いですね。空いていればそこまで神経質にならなくても良いかもしれません。

飛行機
調べてみると、飛行機の換気システムは、高層階のオフィスビルの換気システムよりもはるかに換気能力が高いという記載があります。5分に1度のペースで外気と入れ替わるとのこと。国内線レベルではよほど混み合っていてざわざわ話しているというのでなければ、新幹線よりも実は安全と考えても良いのかもしれません。心配な方は避けてください。
(この部分34日に訂正しました。)

オフィス関係

閉鎖された会議室での長時間の会議は、リスクが高いです。
今はちょっとでも熱があると自宅待機という対応の会社がほとんどだと思いますので、大声で話すような職場で無ければ過度に心配することはなさそうです。

子供は感染するか?
感染しますが重症にはなりにくいようです。

中国のトータル4万4672人の感染確定者の内訳を調べた研究があります。
その中で0-9歳のお子さんの感染者は416人いましたが、死亡したのは0人です。10歳から19歳は512人いて、1人の死亡が報告されています。死亡率は低いと言えます。
一方で、同じ研究の中で、50代の死亡率は1.3%、70代では8.0%、80代以上では14.8%であったと報告されています。

このようなことを念頭におき、家族の人たちにも危険な行動をとらないように覚えてもらうことが重要です。

感染のリスクは高いの?

今年2月の1か月間の新型コロナ感染患者の発生数は全国で240名でした(クルーズ船除く)。死亡者は5名でした。

一方で、2018年の1年間の交通事故の重症事故件数は全国で32726件、交通事故死者数は3449人でした。1か月に換算すると、重症事故は1か月で2727件、死亡者は毎月287名発生していることになります。

こうしてみると、2月の日本国内でコロナに感染する確率は、外出して重症交通事故事故に巻き込まれる確率よりはるかに少なく、また交通事故で死亡する確率よりもわずかに低かったことがわかります。

現在、新型コロナウイルスの最新ニュースでは、3月に入って感染者数が爆発的に増えているわけではなく、1日に9人から15人の間のペース(19人、215人、39人)となっており、このままのペースであれば、3月は341人の感染が発生することになります。

発生ペースは今後当然増加することが考えられますが、かりに月間の発生件数が2000人を超えないうちは、重症交通事故に巻き込まれる確率と比べても3分の2ほど低いことになり、この程度の確率であれば、私は通常の皆さんの業務をしてもよい状況だと判断しております。

 

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